日本語で色が入る慣用句(慣用表現)について紹介します。
- 慣用句とは、二語以上の単語が固く結びつき、全く異なる意味を持つものを指し、言語学的にはイディオムと呼ばれる。 慣用句は、会話や文章上で定型句として用いられる。
×)ほほを赤らめる
→恥ずかしさなどからほほが赤くなる様子を表すため、当記事では紹介しない
赤が入る慣用句
赤の他人
【意味】全くの他人
【使い方】
・彼はもう赤の他人だよ。
・赤の他人に教える筋合いはない。
真っ赤な嘘
【意味】全くの嘘
【使い方】
・彼女の言い訳は真っ赤な嘘だった。本当はそこにいたのだ。
紅一点
【意味】(そのグループ、集合体の内で)ただ一人の女性
【使い方】
・彼女はバトミントン部の紅一点だ。
・こちらは紅一点の田中さんです。
朱に交われば赤くなる
【意味】付き合う人の良しあしで良くも悪くもなること
【使い方】
・彼は進学校に入り、人が変わったように勉強している。朱に交われば赤くなるんだね。
青が入る慣用句
青臭い
【意味】未熟であること
【使い方】
・彼の意見は青臭いが、積極的な姿勢は評価できよう。
青写真を描く
【意味】予定や計画のあらましを立てること
【使い方】
・向こう10年の青写真を描く。
・青写真ではあるが、大体の展望は見えている。
尻が青い
【意味】未熟で一人前でないこと
【使い方】
・尻の青い貴様に指図されるほど、わしは落ちぶれちゃおらんわ!
隣の芝生は青く見える
【意味】他人のものは何でもよく見えること
【使い方】
・不倫なんてやめたほうがいいよ。隣の芝生は青く見えるものだよ。
青田買い
【意味】卒業前の学生と早い段階(就活の解禁前)で雇用契約を結ぶこと
【使い方】
・ライバル企業は今年青田買いをするらしい。
青菜に塩
【意味】元気がなくなること
【使い方】
・怒られた犬がしょんぼりしている。青菜に塩だね。
黄が入る慣用句
黄色い声
【意味】女性や子供の甲高い声
【使い方】
・大勢の女性の黄色い声がこだました。裏口からアイドルが出てきたのだ。
くちばしが黄色い
【意味】年が若く経験が足りない。
【使い方】
・まだまだ彼もくちばしが黄色い。何事も経験だよ。
黒が入る慣用句
腹が黒い
【意味】胸の内に悪だくみがあること
【使い方】
・あいつは腹黒い男だ。深入りしない方が良い。
頭の黒いねずみ
【意味】身近な犯人を指す
【使い方】
・またお金が無くなったって?頭の黒いねずみでもいるんじゃないの?
白が入る慣用句
白い目で見る
【意味】冷淡で悪意のこもった目で見ること
【使い方】
・そこにいたすべての女性が彼を白い目で見た。
白を切る
【意味】しらばくれること
【使い方】
・彼女は度重なる追及にも白を切り通した。
目を白黒させる
【意味】驚く様子。のどに何かが詰まり苦しむ様子。
【使い方】
・突然の結婚の報告に上司は目を白黒させた。
白紙に戻す
【意味】経緯をなかったことにすること
【使い方】
・金額の折り合いがつかないということであれば、この件は白紙に戻しましょう。
その他
色を失う
【意味】心配や恐れなどで顔色が悪くなること
【使い方】
・その結果を見た瞬間、彼は色を失った。
色を付ける
【意味】おまけする
【使い方】
・ちょっと色を付けてもらえます?
目の色を変える
【意味】いかりや驚きで目つきが変わること。何かに熱中すること。
【使い方】
・タイムセールの呼び声が響いたとたん、彼女たちの目の色が変わった。
いかがでしたでしょうか。
黒はどうも「悪い」イメージがありますね。
色が付く慣用句のまとめでした。
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